第40回メールゼミ
こんにちは!
今回は、原因追求の重要性を説明しましょう。
今回説明する内容は
皆さんの誤解が非常に多いところですので
熟読してくださいね。
前回の最後に
平成17年4月25日に起きた死者107名に及んだ
JR西日本福知山線の事故の原因が
「運転士のうっかりミス」とされたらどうしますか?
と書きましたが、
あなたは、
「起こった事故の大小により“原因追究”の程度は変わり、
まさか、JR西日本福知山線の事故で“うっかりミス”を
原因とはしないでしょう」
と思うかもしれませんね。
それが問題なのです!
リスクに対する対策の優先度は、
“発生の可能性”や“起きた場合の影響”を考慮しますが、
起きてしまった問題の“原因”は、“起きた場合の影響”は関係
ありません。
起きてしまった問題が大きかろうが、
小さかろうが“原因追究”は必要なのです。
確かに、「すみません」と謝っておしまいで
“再発防止(是正措置)”まで行わないこともありますが、
小さな問題だからと言って
“うっかりミス”“周知徹底不足”“教育不足”等の
原因がまかり通るということではないですね。
ナニか問題が発生した時に、
その問題の処理、
いわゆる、“謝罪”“補償”も非常に重要ですが、
“再発防止”も重要なのです。
どうも日本人は、“謝罪”が一番重要だと思いがちのようです。
そうです、
“日本人は謝罪しておしまい”
なのです。
とても重要な“再発防止(是正措置)”ですが、
効果のある“再発防止(是正措置)”を実施するためには、
この“原因追究”がとても重要なのです。
“再発防止(是正措置)”とは、
問題の原因を追究しその原因を取り除くことですね。
しかし、“原因追究”が甘くて、
その問題発生の原因として相応しくないことを
“原因”としてしまったら、
その相応しくない“原因”を取り除くことが
“再発防止(是正措置)”になってしまいますね。
例えば、
“作業場で転倒して手首の骨折”で考えてみましょう。
まず、最初に必要なのは“手首の骨折”に対する治療ですね。
この“治療”は、
組織が問題を発生させた場合の
“謝罪”“補償”にあたる訳です
(ISO9001・ISO14001では“不適合の処置”といいます)。
この“治療”、いわゆるケガを治すことは非常に重要ですが、
“再発防止(是正措置)”も非常に重要です。
この“作業場で転倒して手首の骨折”の
“原因”として、“本人のうっかりミス”とした場合、
“再発防止(是正措置)”とは、
その“原因”を取り除くことですから、
通常は、
“本人を呼んで個別にうっかりやぼーっと作業しないように言い聞
かせる”
ということになりますよね。
でもこの
“再発防止(是正措置)”では全く効果がないでしょう。
本人が転倒した“原因”はナニかを考えていくと
作業場に段差があることが“原因”だったかもしれません。
であれば、“再発防止(是正措置)”は
“作業場の段差をなくす”ことかもしれませんね。
今回は、ここまでにしましょう。
次回は
原因追求の重要性を説明しますね。
最後までお読みいただき感謝!
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あおいコンサルタント株式会社
運輸安全マネジメント推進協議会
山本昌幸(ISO9001・ISO14001主任審査員、行政書士、
特定社会保険労務士、運行管理者)
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追伸(今回のオマケ):
私の子供が3歳くらいのとき
和式トイレが使えるように
絵本等を使用して
「和式トイレの場合はこのように使うんだよ」的な
読み聞かせをしていました。
子供の中で
「和式トイレ」という
ことばが頭でグルグル廻っていたのでしょうね。
ある日、人形遊びをしていて、
私:「この子の名前を決めよう」
子供:「うん、じゃ、和式トイレ君 にしよう」
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