運輸安全マネジメント メールゼミ35                 

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運送業専門ISO9001・ISO14001コンサル

運輸安全マネジメントコンサル

 運営責任者
  山本昌幸
運輸安全マネジメント推進協議会
あおいコンサルタント株式会社
山本プロフィール
国土交通省中部運輸局発行の「中小規模運送事業者用運輸安全マネジメントテキスト」の執筆者
ISO9001主任審査員
ISO14001主任審査員
社会保険労務士、行政書士、
運行管理者
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所在地:
名古屋市中区栄3−28−21
建設業会館7階
電話 052−259−7355
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第35回メールゼミ

お元気ですか!

運輸安全ドットコムの山本です。

 
ここ数回、

「リスク情報の収集方法」の説明が続けてきましたが、

今回は少し寄り道しましょう

 

「どこへ寄り道?」

 

“品質管理”と品質管理を説明するうえで避けて通れない

ISO9001に寄り道しましょう。

 

では、

 

そもそも「運輸安全マネジメント」は、

ISO9001を参考に国土交通省が策定したしくみでしたね。

 

“ISO9001を参考に”とありますが、

「運輸安全マネジメント」は、

 

事故削減に特化した運送業におけるISO9001そのもの

 

と、言えるでしょう。

 

ですから、国土交通省では

運輸安全マネジメント監査を担当する職員に

「ISO9001審査員研修」を受講させているのですね。

 

では、ISO9001とはナニか?

 

簡単に説明しますと

 

自社の品質を改善し顧客満足を向上させること

 

でしょうか。

 

ISO9001は、1987年に発効され

その後、1994年に改訂がありました。

通常、「1994年版」と呼ばれ、この版が

製造業を中心に爆発的に増えたのです。

(取組む企業が増えた)

 

この「1994年版」のISO9001は、

“品質システム”と呼ばれていました。

 

私がISO業務に携わったのも

この「1994年版」の頃でした。

 

そもそもISO9001は、全業種を対象にすべきでしたが、

どうしても製造業向きのしくみでした。

その後、2000年に、

“品質マネジメントシステム”として大改訂されました。

これが、通常、「2000年版」と呼ばれているものです。

 

ISO9001は、この「2000年版」への大改訂を機に

製造業以外の建設業、サービス業等を中心に

更に認証取得件数が増えたのです。

 

現在では、「2000年版」とほぼ同一の

「2008年版」となっています。

 

ISO9001の説明はこれくらいにして

“品質管理”に戻りましょう。

 

“品質管理”を辞書で引くと

“企業で、製品の品質の安定化と向上を図るための管理(大辞泉)”

とあります。

 

これを運送業に置き換えると

 

「運送業で、輸送の質の安定と向上を実現するための管理」

 

となりますね。

 

そこで、“輸送の質が良いこと”とは、ナニか? と言うことです

が、

運送業の場合、

・誤配の無いこと

・遅配の無いこと

・事故の無いこと    などですね。

 

その中で、

“事故の無いこと”だけを対象に取組むしくみが

「運輸安全マネジメント」なのです。

 

また、

JISZ8101では、品質管理について

“買手の要求に合った品質の品物又はサービスを経済的に作り出す

ための手段の体系”

と規定してあります。

 

そして

「買手=顧客」ですから、

“顧客” とは、だれか? と言うことになるのです。

 

ISO9001では、

顧客について

おカネを支払ってくれる対象だけでなくその背景にあるヒト・組織

全てであるとしています。

 

例えば、公共工事専門の建設会社の顧客は

発注主(施主)である役所(行政機関)だけではなく、

その構築物を利用する利用者や市民・県民も含まれるのです。

(市民会館新築工事において、市役所だけなく、市民会館利用者も

顧客である)

 

運送業の顧客は誰でしょうか?

 

もちろん、荷主ですね。

でも、“荷主”以外にも

配送先や、

その配送品を使用するヒトたちも含まれますね。

 

もし、配送中に配送品を破損してしまった場合、

荷主も配送先も

配送品を使用するヒトもすべて迷惑しますね。

 

ですから、

「顧客=品質の影響を受けるヒトや組織」

としてもよいかもしれませんね。

 

んっ???

 

顧客を

“品質の影響を受けるヒト”と考えると

運送業では、輸送の質である

“事故の無いこと”が実現できなかった場合

(事故を起こした場合)、

影響を受けるのは、

公道を利用している

一般の通行人や他車のドライバーですね。

要するに事故の相手方です。

 

ですから、

運送業の顧客は

  一般の通行人や他車のドライバー

もふくまれると理解してください。

 

以上により

JISZ8101の品質管理の定義を運送業にあてはめると

 

“一般の通行人や他車のドライバーの要求に合った輸送品質を作り

出すための手段の体系”

 

となりますね。

 

もちろん

“一般の通行人や他車のドライバー”は、顧客の一部分であり

顧客として、

“荷主”、“配送先”、“配送品を使用するヒト”が含まれるのは

もちろんです。

 

話を品質管理に戻しましょう。

 

前述の運送業における品質管理の定義である

 

“顧客の要求に合った輸送品質を作り出すための手段の体系”

 

で“輸送品質”を

“事故削減”に特化した“手段の体系”が「運輸安全マネジメント」

です。

 

“手段”イコール“プロセス”ですから、

運輸安全マネジメント=事故削減を実現するためのプロセス管理

と理解できますね。

 

今回はこれくらいにしておきます。

 

次回は、品質管理について

私が実際に遊園地で体験した事例をもとに説明しますね。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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あおいコンサルタント株式会社

運輸安全マネジメント推進協議会

山本昌幸(ISO9001ISO14001主任審査員、行政書士、

特定社会保険労務士、運行管理者)

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追伸(今回のオマケ):

かんばん方式:ジャストインタイム

皆さん、ジャストインタイムってご存知です?

簡単に言うと、

「必要なモノを、必要なときに、必要な量だけ生産する」ですね。

そして、原材料の在庫を極力もたないようにすることがありますね。

私の会社にもジャストインタイムを実行している社員がいます。

当社は女性社員が多いため、毎日のようにお菓子の配布があります。

チョコやクッキーや煎餅が各机に配られるのです。

当社の社員のA子さん。

決して、このお菓子の在庫を持たないのです。

そうです。配られると、即、食べてしまうのです。

これって、ジャストインタイム?


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