第34回メールゼミ
こんにちは!
運輸安全ドットコムの山本です。
しばらく、
「リスク情報の収集方法」の説明が続いて
退屈していませんか?
でも、この、“リスク情報の収集”は、
とても大切なことなので、
もう少し、お付き合いくださいね。
前回は、
“安全パトロールから得るリスク情報”
について説明しました。
今回は、
“過去に発生した事故事例”から得る「リスク情報」についてです。
この事故事例は、
自社 、 他社 を問いません。
“事故事例”とは、
「事故実例」ですから、
架空のことではなく、実際に起きたことですので
現実そのものですよね。
ここでのポイントは、
この“事故実例”を
「過去に起きたこと」と片付けずに、
「今日も起きるかもしれない」という考え方、
そして、他社の事故事例の場合、
「他人事」と考えずに
「自社で起きた事故」と置き換えることです。
要するに、
“真剣”に考えることです。
どうしても
“過去”の事故事例の場合、
「過ぎ去ったこと」と考えがちですが、
あくまで、
「実際に起こったこと」を念頭に評価していただきたいのです。
この
“過去に発生した事故事例”の収集方法ですが、
自社の場合、
収集はカンタンですね。
ただ、過去の事故情報が整理されていますか?
もし、整理されていないのであれば、
今後、事故情報を正確に記録・整理していくことから
始めないといけないですね。
自社以外の事故情報はどのようにすれば集められるのでしょうか?
一番簡単で、
有益な情報が収集できるのは、
国土交通省のサイトから収集するのが一番でしょう。
このサイトでは、
「類型別」と「モード別」で事故情報を検索できます。
例えば、
“類型=不注意・油断”
“モード=自動車”
ですね。
“類型”として、
あなたの会社がどのような事故を防ぎたいのかを
選択していただき、
事故情報を取り上げてください。
そして、その取り上げた事故について、
「ハインリッヒの法則」で考えていただきたいのです。
「ハインリッヒの法則」とは、
1つの大事故の裏には、
29の軽微な事故、
300のヒヤリ・ハットが発生しているという考え方です。
ハインリッヒの法則については、
「ISOマネジメント2010年4月号」
(日刊工業新聞社発行)に
掲載された私の執筆記事を参考にしてください。
http://www.unyuanzen.net/isomg2010-4honbun.pdf
要するに、
取り上げた事故事例には、
29あると言われている
どのような軽微な事故があり、
300あると言われている
どのようなヒヤリハットがあるのかに着目していただきたいのです。
今回は、ここまでにしますね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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あおいコンサルタント株式会社
運輸安全マネジメント推進協議会
山本昌幸(ISO9001・ISO14001主任審査員、行政書士、
特定社会保険労務士、運行管理者)
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