第20回メールゼミ
こんにちは。
運輸安全.comの山本です。
第20回目の「運輸安全マネジメント」メールゼミです。
前回(19回)まで、
「SHELモデル」を実際の事故事例にあてはめ、
ヒューマンエラーについて説明しました。
今回からは、非常に重要な「プロセス」です。
本来、この「プロセス」については、
早い時期に学んでほしかったのですが、
余り知識が深くない時期に
「プロセス」の説明を行い、
皆さんの反応が、
「なんか難しそうだなぁ」と感じられ、
「運輸安全マネジメント」への取組みに拒否反応を抱かれることを
避けたかったのです。
でも、「プロセス」は、決して難しくありません。
皆さんは、必ず「プロセス」について理解できます。
既に説明したように
「運輸安全マネジメント」は、
ISO9001を参考に国交省で策定された
マネジメントシステムでしたね。
(マネジメントシステムの詳細は第5回メールゼミをご覧ください)
少し、お浚いしますと
マネジメントシステムとは、
PDCAを廻して改善していくことであり、
PDCAとは、
P=PLAN(プラン):計画、立案
D=DO(ドゥ):実施、運用
C=CHECK(チェック):検証、確認
A=ACT(アクト):改善、処置
でしたね。
このマネジメントシステムのPDCAを廻すうえで
非常に重要なのは
「プロセス」です。
“プロセス”???
皆さん「プロセス」の意味はわかりますか?
多分、ほとんどの方が、わかっていると思います。
ただ、
「では、“プロセス”の意味を説明してください」と
言われると
「うーん、上手く説明できないなぁ」と言う事ではないでしょうか。
「プロセス」とは、
通常、「手順」「しごと」「過程」などと理解されていますが、
マネジメントシステムを廻す場合、
「インプットをアウトプットに変えること」
(入力を出力に変えること)
と、覚えてください。
例えば、
「配車計画プロセス」について考えてみましょう。
このプロセスのインプット(入力)はと言いますと
・荷主さんからの輸送依頼状況
・ドライバーの出勤状況
・運行可能な車両状況
・通行可能な道路状況
・天候 等々
これらの情報(インプット:入力)を元に
作成するものがアウトプット(出力)ですね。
ナニを作成しますか?
そうですね、
「配車計画」(運行管理表、運行管理計画)ですね。
要するに
インプット
・荷主さんからの輸送依頼状況
・ドライバーの出勤状況
・運行可能な車両状況
・通行可能な道路状況
・天候 等々
↓↓↓↓↓↓↓
配車計画プロセス
↓↓↓↓↓↓↓
アウトプット
・「配車計画」(運行管理表、運行管理計画)
と、なります。
また、最初のプロセスのアウトプットと
次のプロセスのインプットは、イコールとなるのです。
“配車計画プロセス”のアウトプットである
「配車計画」は、
次のプロセスである
“運行実施プロセス”のインプットになります。
運行実施の段階でのインプット(情報)は、
「配車計画」ですからね。
また、プロセスには、マネジメントシステム同様
「大きなプロセス」と
「小さなプロセス」があります。
要するに
「小さなプロセス」がたくさん集まって
「大きなプロセス」が出来ているのです。
今回はこれくらいにしましょう。
次回(21回〜)からは、
「プロセス」のさらなる説明と
「プロセス管理の重要性」を説明していきますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
あおいコンサルタント株式会社
運輸安全マネジメント推進協議会
山本昌幸(ISO9001・ISO14001主任審査員、行政書士、
特定社会保険労務士、運行管理者)
―――――――――――――――――――――――――
追伸(今回のオマケ):
このメールゼミも既に20回ですね。
ここまでお読みいただいた方は、
「運輸安全マネジメント」の知識もかなり深まったのではないでしょうか?
もちろん、すべて頭に入るわけではないし、
忘れることもあると思いますので、
ぜひ、過去のメールゼミも読み返してくださいね。
|