第15回メールゼミ
こんにちは。
運輸安全.comの山本です。
第15回目の「運輸安全マネジメント」メールゼミです。
前回は、ヒューマンエラーは
1 意図した不安全行動
2 意図しない不安全行動
と定義されていることを説明しました。
また、
「原因追求の難しさ」と
「原因追求の必要性」を説明しました。
そして、例として
“信号が黄色から赤に変わったけどそのまま直進”についての
原因追究を行いましたね。
今回は、別のヒューマンエラーについて
原因追究を行ってみましょう。
一つ断っておきますが、
前回と今回の原因の特定については、
あくまでシュミレーションであり
必ずしも「正解」でないことをご認識くださいね。
ヒューマンエラーは、発生状況や組織風土等により
原因が異なりますので。
では、原因追究パート3として(前回はパート2まで説明しました
ので)
なぜ、
“ハッチを開けたまま発進してしまった” のか?
「閉めたつもりが開いていた」
なぜ
“閉めたつもりが開いていた” のか?
「閉めた直後、ハッチの金具が金属疲労により外れてしまった」
なぜ、
“ハッチの金具の金属疲労に気がつかなかった” のか?
「車両点検項目ではなかった」
以上のように、「なぜ」を3回繰り返した結果、
車両点検の不備が原因であることが判りましたね。
対策としては、出発前点検や月次点検で
ハッチの金具の状態を確認し、その記録を残すことが
有効な対策と言えるでしょう。
確認する際、
「ハッチの金具、ヨシッ!」と声を出すとより、脳が活性化され
惰性の点検の可能性が低くなりますね。
前述の原因追究により
“1 意図した不安全行動”ではないことも判明しました。
しかし、金属疲労について、ドライバーが
「なんか、この金具、錆びているなぁ」と気がついたことを
放置しておいたのであれば、
“1 意図した不安全行動”のヒューマンエラーになるでしょう。
では、ここから再度、原因追求パート4として、「なぜ」を始めて
みましょう。
なぜ、
“「なんか、この金具、錆びているなぁ」と気がついているのに
放置”したのか?
「報告すると車両修理の手配等、面倒くさいことになるから」
なぜ、
“面倒くさいことになる”と感じたのか?
「ハッチの閉め忘れによる事故が発生した際の影響を理解していな
かったから」
なぜ、
“事故が発生した際の影響を理解していなかった”のか?
「事故が発生した際、起こりうる全ての事をドライバーに理解させ
ていなかった」
「事故が発生した際、ドライバー本人に及ぼされる影響を理解させ
ていなかった」
要するに
「教育不足」
となるでしょう。
運輸安全マネジメントにおける、
全ての運輸事業者さんが対応すべき義務事項の
従業員への指導監督の一部として
“教育・研修”が義務付けられていますよね。
ただ、前述の事例の場合、
漠然と教育・研修を行ったところで
ドライバーの方々に
「所詮、人ごと!」という印象を持たれては元も子もありません。
如何に、事故発生による影響を
「自分のこと」と置き換えて認識させるのかが「鍵」となるでしょう。
このことは、また、別の機会に説明できればと思っています。
原因追究について、
前回のメールゼミでも記載しましたが、
一つのラインで
「なぜ」「なぜ」を行う事にも限界がある場合があります。
その場合は、“事故原因帰納法”“連関図”“特性要因図”等が
有効でしょう。
これらの手法についても別の機会で解説出来ればと思います。
次回からは、
ヒューマンエラーの原因追求や対策立案の際、重宝する
「SHELモデル」について説明していきますね。
では、今回はこの辺で失礼します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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あおいコンサルタント株式会社
運輸安全マネジメント推進協議会
山本昌幸(ISO9001・ISO14001主任審査員、行政書士、
特定社会保険労務士、運行管理者)
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追伸(今回のオマケ):
今朝起きたら、天井に星が・・・・
私は、平日は朝4時57分に目覚ましをかけ、
4時58分に起きるのですが
(朝はめっぽう強く、寝起きも良いのです)、
今朝、目覚ましが鳴り目を開けて天井を見ると
星がいくつか出ているのです。
「そんなバカな!」と思いつつ、よーく見ると
カーテン越しに光がいくつか漏れていたのですが、
それが、プラネタリウムみたいで結構得した気分でした。
それに、寝起きの良い私がさらに寝起きが良かったのも言うまでも
ありません。
このメールゼミをご覧の皆さんのなかでも
仕事の関係上、
朝早く起きている方も多々いらっしゃると思いますが、
やはり、早起きは「得」ですよね(天井の★以外にもたくさん)。

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