第12回メールゼミ
こんにちは。
運輸安全.comの山本です。
第12回目の「運輸安全マネジメント」メールゼミです。
前回は、
2種類の教育・研修について説明しました。
今回からは、事故削減に役立つ情報活用(事故・災害に関する報告)
について説明していきます。
「安全マネジメント」では、
“マネジメントシステム”
“プロセス管理”と並んで、
非常に重要なのが、この、
“事故削減に役立つ情報活用”(いわゆる事故削減・撲滅の
“切り札”
)なのです。
この3点を上手く活用できないと、事故の削減・撲滅は難しいでしょうし、
この3点に精通していないと
「運輸安全マネジメント」のなかでも
「安全マネジメント」の指導は困難でしょう。
では、この、“事故削減に役立つ情報活用”とは、
どのようなことでしょうか?
運輸安全マネジメントのベースである
ISO9001を運用されている読者の方には、
「“事故削減に役立つ情報活用”とは、ISO9001の
“8.5.2是正処置”、“8.5.3予防処置”、“8.4データ分析”が
該当しますよ」と言えば、
ご理解いただけると思います。
また、ISO14001、OHSAS18001、ISO22000、ISO27001にも
まさに「ドンピシャ!」の項目がありますが、
ここでの説明は省きますね。
ISOは、さておき、
“事故削減に役立つ情報活用”の説明ですが、
まず、“事故削減に役立つ情報”とは、どのような情報なのか?
ですよね。
あまり、型にはめる気はないのですが、
カンタンに説明しますと、
「ヒヤリハット情報」
「他社や自社の事故情報」ですね。
専門用語でいいますと
「インシデント情報」と
「アクシデント情報」ですね。
この、ヒヤリハットである「インシデント」や
事故である「アクシデント」が発生した場合に
事故の予防や再発防止に役立てるという、
いわゆる“受け身”の活動も
効果はあるのでしょうが、
冒頭で説明した、
“マネジメントシステム”
“プロセス管理”と並んで、
非常に重要なのが、この、
“事故削減に役立つ情報活用”ということを考慮しますと、
“事故削減に役立つ情報活用”というのは、
“受け身”の活動だけでは効果が薄く、
自ら“重箱の隅をつつく”ような
積極的な活動が望まれますね。
うーん・・・
“重箱の隅をつつく”??? とは、どのような取り組みなのでしょうか?
これは、
ズバリ!
「ヒューマンエラー対策」です。
もう少し、突っ込んだ説明ですと、
「リスク管理」と
「ヒューマンエラー対策」です。
ところで、みなさん、
「運輸安全マネジメント」が導入された経緯はご存知ですか?
国土交通省において、
「公共交通に係るヒューマンエラー事故防止対策委員会」が
実施され、その中で「運輸安全マネジメント」の実施が
提唱されました。
検討委員会の名称として
“公共交通”という文言が使われていますが、
特に“公共交通”に限定したものではありません。
この検討委員会の結論として
自動車交通モードの具体的な対策の
2つのうちの1つが
「安全マネジメント」の導入なのです。
また、検討委員会の中で
中小事業者の「安全マネジメント」への取組みについても
触れられています。
要するに、ヒューマンエラーに起因する事故防止のために
「運輸安全マネジメント」を活用していくことに
なったのです。
また、「ヒューマンエラー対策」に取組むうえで
「リスク管理」は見逃すことができません。
この
「ヒューマンエラー対策」
「リスク管理」について
初心者でもわかりやすく説明していきますね。
今回は、少々、難しい文言等が出てきて、
あまり、馴染めなかったかもしれませんが、
次回からの連載で
「ヒューマンエラー対策」「リスク管理」を
身近に感じられるように説明していきます。
では、今回はこの辺で失礼します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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あおいコンサルタント株式会社
運輸安全マネジメント推進協議会
山本昌幸(ISO9001・ISO14001主任審査員、行政書士、
特定社会保険労務士、運行管理者)
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