運輸安全マネジメント メールゼミ11                 

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運送業専門ISO9001・ISO14001コンサル

運輸安全マネジメントコンサル

 運営責任者
  山本昌幸
運輸安全マネジメント推進協議会
あおいコンサルタント株式会社
山本プロフィール
国土交通省中部運輸局発行の「中小規模運送事業者用運輸安全マネジメントテキスト」の執筆者
ISO9001主任審査員
ISO14001主任審査員
社会保険労務士、行政書士、
運行管理者
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所在地:
名古屋市中区栄3−28−21
建設業会館7階
電話 052−259−7355
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第11回メールゼミ

こんにちは。

運輸安全.comの山本です。

第11回目の「運輸安全マネジメント」メールゼミです。

 
前回は、

教育・研修についても

PDCAが必要であり、

教育・研修には、「実施目的」があることを説明しました。

 

今回は、2種類の教育・研修について説明しましょう。

 

国土交通省が作成した

「安全マネジメントの実施に当たっての手引き」には、

次のように規定されています。

 

  “輸送の安全に関する目標を達成するために、

   ・・中略・・必要となる人材育成のための

教育及び研修を着実に実施する”

 

これは、わかりやすく説明しますと、

 

義務事項である、輸送の安全に関する

「目標」(例:人身事故年間発生0件)を達成するために

必要な人材を育成するための教育・研修のことです。

これが、1つ目の教育・研修です。

 

あくまで、「目標」を達成するために必要な教育・研修ですから、

目標の内容如何にもよりますが、

教育・研修の対象者は、

ドライバーが中心になるでしょう。

 

なぜなら、運輸安全マネジメントの「目標」は、

事故削減・撲滅目標であり、その目標達成を

現場で遂行するのはドライバーですからね。

 

この、1つ目の教育・研修は、

運輸安全マネジメント制度とは、別に、

「安全規則」(貨物の場合)、「運輸規則」(旅客の場合)で

決められている、ドライバーに施す11項目(10項目)の教育

高齢者、事故惹起者及び初任者に施す教育とは

法令の根拠は違いますが、実際の教育・研修としては

含めていただいて構わないと思います。

 

また、この1つ目の教育・研修は、

当メールゼミの「第4回目」で説明した、

「目標」達成のための

“「措置(達成手段・行動計画)」”と重複しても

差し支えありません。

 

 

次に、2つ目の教育・研修です。

 

これも、国土交通省が作成した

「安全マネジメントの実施に当たっての手引き」には、

次のように規定されています。

 

   “安全マネジメントが効果的に運用されるよう、

    安全マネジメントに係る要員に対する

    教育及び研修を行う”

 

これも、わかりやすく説明しますと、

 

安全マネジメントを運用し、事故が削減できるように

安全マネジメントを運用する要員に対する

教育・研修を行うことです。

 

“要員”とは、誰のことでしょうか?

 

“要員”・・・いかにもISO9001みたいですね。

運輸安全マネジメントは、ISO9001をベースに

作られたのは皆さんもご存じのとおりですが、

文言までISO9001用語が出てきていますね。

 

この場合の、“安全マネジメントに係る要員”とは、

安全マネジメントを運用する御社の

社長、経営層、管理者層、運行管理者等が該当します。

 

どちらかと言うと、

社内における、上層部の方たちですね。

 

もちろん、ドライバーの方でも

一般ドライバーを指導する立場にある、

「主任ドライバー」を含めることは問題ありませんし、

一般ドライバーにも運輸安全マネジメント制度を

理解していただかなくてはならないので、

この教育・研修の一部には、

一般ドライバーを含めるべきでしょう

 

要するに、

運輸安全マネジメント(安全マネジメント)を運用すべく

御社の方々に対する

運輸安全マネジメントに関する教育・研修のことです。

 

でも、

“運輸安全マネジメントに関する教育・研修”って、

どのようなものでしょうか?

 

それは、

私が各地のトラック協会さん等で実施している

「運輸安全マネジメント研修」がスバリ該当しますし、

「内部監査員研修」も該当しますね。

 

要するに、運輸安全マネジメントを運用し

成果を出すために必要な教育・研修であれば、

すべて該当することになります。

 

初級者向けには、前述の

「運輸安全マネジメントとは?研修」等、

中級者向けには

「運輸安全マネジメント実践研修」「内部監査員研修」等

上級者向けには

「ヒューマンエラー対策講座」「リスクマネジメント研修」等が

該当するでしょう。

 

これが、2つ目の運輸安全マネジメント関連の教育・研修です。

 

あっ! ひとつ忘れていました。

この、メールゼミも

2つ目の運輸安全マネジメント関連の教育・研修ですね。

 

以上、2種類の教育・研修について説明しました。

 

2種類の教育・研修をおさらいしましょう。

 

1種類目:

  「目標」を達成するために必要な教育・研修

  対象者:ドライバーが中心

 

2種類目:

  運輸安全マネジメントで成果を出すために必要な教育・研修

  対象者:管理者層が中心

 

当メールゼミでは、

教育・研修の実施目的

(目標達成ため、運輸安全マネジメントで成果を出すため)を

理解していただくために、

あえて、2種類の教育・研修について

分けて説明しました。

 

ただ、運輸安全マネジメント導入時や2,3年の間は

2種類の教育・研修をあまり区別しなくても良いでしょう。

 

 

ところで、

運輸安全マネジメントを運用していく中で、

この、教育・研修は、

皆さんが苦慮されるひとつです。

 

特に、2つめの教育・研修である

“安全マネジメントで成果を出すために必要な教育・研修”は、

ネタが少ないのが現状です。

 

当メールゼミが、この教育・研修に該当することが

前述したとおりですが、

すべての管理者層に読んでいただくは大変でしょうし、

これだけでは、少ないですよね。

 

また、講師についても

運輸安全マネジメントの

“コンセプト”を説明できる講師は居るのですが、

内容まで詳しく説明できる講師は殆ど居ないですよね。

 

皆さんも、運輸安全マネジメントの研修に出席したら

いわゆる運輸安全マネジメントの“コンセプト”だけの

説明で終わってしまい、何か、消化不良の経験はないですか?

 

そのような講師は、

運輸業の現場やISO9001をよく分かっていないのはもちろん、

プロセス管理やヒューマンエラーについてはちんぷんかんぷん

ですから。

 

「運輸安全.com 」では、

今後、運輸安全マネジメント教育を提供できるように

現在、準備を進めていますので、

期待していてくださいね。

 

最後に、教育・研修を実施した場合の

重要なモノ・・・

記録の必要性について説明します。

 

皆さん、教育・研修を実施されたら

必ず、「教育研修記録」を残してください。

 

教育・研修の

「修了証」や「受講証明書」等があればいいのですが、

これらが発行されるのは、

外部の教育・研修機関で高額な研修を受けた場合だけですよね。

 

社内で実施した教育や、

トラック協会の研修、このメールゼミでも

「修了証」はないですよね。

 

その場合、

自社で作成した教育・研修の記録を残してください。

 

できれば、その教育・研修で使用した

テキストやレジュメも残しておいてください。

 

いくら、教育・研修をまじめに実施していても(受講していても)、

その証拠がなければ、認められない場合もあります。

特に、教育・研修の受講は、

運輸安全マネジメントの義務事項である

“従業員に対する指導監督”の一部ですから、

必ず、証拠である記録を残すようにしてください。

 

次回からは、事故削減に役立つ情報活用(事故・災害に関する報告)

について説明していきます。

 

では、今回はこの辺で失礼します。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒

あおいコンサルタント株式会社

運輸安全マネジメント推進協議会

山本昌幸(ISO9001ISO14001主任審査員、行政書士、

特定社会保険労務士、運行管理者)

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追伸(今回のオマケ):

先日、

「運輸安全マネジメント成果を上げる7つのステップ」

という研修講師を担当した際、

受講された同業者(コンサルタント)の方から

うれしい感想をいただきました。

    

  「今まで、受講した運輸安全マネジメントの

   研修講師は“上から目線”で実態をよく理解

   してなさそうでしたが、今回の研修は、

   現場や運輸安全マネジメントの実態をよく

   理解されており、事故削減への信念が

   感じられました」

 
このような感想をいただくと、講師冥利に尽きますね。感謝!


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